「ネルドリップは大変」というのは誤解!だと思う

「ネルドリップは大変」というのは誤解!だと思う

ネルドリップはそれほど大変じゃない…はず

コーヒーの抽出方法はいろいろ。

ペーパー・ネル・金属等のフィルターを使ったハンドドリップ、視覚的にも楽しいサイフォン、
ガツンと苦いエスプレッソ、エスプレッソとは違った魅力のマキネッタ、
アウトドアなイメージのパーコレーター、お手軽なフレンチプレス、ごく最近開発されたエアロプレス、
トルココーヒーのイブリック等々…

これらの中で私が一番よく使うのは、なんといってもネル。
手軽で自由度が高くてお金もかからない、素晴らしい抽出方法だと思ってる。

ところが、ネットでコーヒーについての情報を調べてみると、
「管理がとても大変」、「抽出が難しい」等々、ネルドリップに対するネガティブな記述がいっぱい出てくる。
人によって好き嫌いや相性はあるし、実際に使ってみて「自分には合わない」と判断する人もいるだろう。
でも、「大変」という情報ばかりが出回っているせいで、
やったことがない人が手を出しづらくなってしまっているような気がしてならない。

そこで、ネルドリップはそんなに大変じゃないし魅力がいっぱいの抽出方法だよ、ということを書いてみる。
イメージだけで敬遠してしまうのはもったいない。

ネルは管理が大変?

一番大きな誤解だと思っているのが、「管理が大変」という点。
確かに、使い終わったら綺麗にカスを洗い流し、水につけて冷蔵庫で保管する、
保存の際は水を定期的に交換する必要がある、というのは本当。

でも、よく考えてみてほしい。
まず使い終わったらよく洗わなきゃいけないという点だけど、
ドリッパーだろうがカップだろうが、一回使った道具は綺麗に洗うのが当たり前。
それ自体は何も特別なことではない。
もっとも、お店とかで何杯も続けて淹れなきゃならない場合は別かも。
ペーパーなら捨ててすぐに次の抽出に取りかかれるけど、
ここに「ネルを洗う」という動作が入るのは面倒臭そう。

次に水につけて保管し定期的に水を交換する、という点だけど、これってそんなに大変だろうか。
一回の水の交換にかかる時間はせいぜい数十秒。
植物の水やりとかに比べたら非常に楽ちん。
そもそも、毎日使うのであれば水の交換自体が必要ない。

その前に、仮に管理をミスって腐らせてしまってもそんなに深刻なことではない。
ペーパーと違って繰り返し使うものとはいえ、ネルだって消耗品。
もともと定期的に交換するものなので、ダメになったら交換すれば良いだけの話。
金額的にもそんなに高価なものじゃないしね。

管理はそれほど大変じゃないし管理に失敗しても大した問題じゃない。
ということで、ちょっとでも興味のある人はとりあえず試してみればいい。
自分には合わないと思ったら、その時にやめればいい。
道具も安いし、身構える必要は全くないはず。

ネルは抽出が難しい?

抽出の難易度だけど、これはまあその人の感じ方次第。

とりあえず注げばOKのメリタのドリッパーとかと比べれば、抽出は難しい。
普通のヤカンではまず上手く淹れられないのでドリップケトルも必須。
ドリッパーというガイドがないので、慣れないうちは味が安定しないかもしれない。
でも、決して「素人には使いこなせない」というほど難しいものではない。
美味しいコーヒーが飲みたいと思っている人であれば、すぐに慣れてしまうはず。
この点でも、特に身構える必要は無いと思う。

ネルドリップの魅力

じゃあネルドリップって何がいいの?ということで、私の考えを書いてみる。

抽出の自由度が高い

一番の魅力はこれ。
ドリッパーという物理的な制約がないため、抽出の自由度がとても高い。

もちろん、ネルにもいろいろとバリエーションがある。
深いタイプ、浅いタイプ、厚手のもの、薄手のもの、片起毛のもの、両起毛のもの等々。
タイプによって得意な抽出、苦手な抽出というのは多少ある。
でも、そのクセは基本的に抽出の腕でカバーできる程度。
この味のコントロール性の高さ、ハマる人はハマるはず。

手軽

巷で言われていることの真逆だけど、ネルドリップは手軽。
なにが手軽かって、必要な道具が少ないところ。
基本セットはドリップケトル、サーバー、手つきネルの三点のみ。
非常にシンプルでかさばらない。あと一つ一つが安価。
一つのフィルターを数十回使いまわせるので、
道具の値段で見るとイニシャルコストもランニングコストもペーパーより低い。
始めるのも辞めるのも気軽にできるはず。

適度にコーヒーオイルの効いた味

ある程度使い込んだネルは適度に油を通す。
そのため、抽出されたコーヒーはコーヒーオイルが入りコクのある味になる。
これはペーパーとの大きな差別化点。
「適度に」というのがポイント。
単にオイルを出したいだけならメタルフィルターとかでも良いのだが、
オイルを通し過ぎないバランスの良さはネルならでは。

ネルドリップの欠点

どんな道具だって良い点もあれば悪い点もある。
悪い点を見ていく。

メンテナンスにそこそこ手間がかかる

巷で言われているほど大変ではないけど、それなりに手間がかかるのは確か。
週三回以上コーヒーを飲む人であれば良いと思うけど、
たまにしか飲まない人であればやっぱり面倒になってしまうかと思う。

運搬性が低い

冷蔵庫保管という特性上、持ち運びには向かない。
持ち運ぶのなら別の道具を。

味を安定させるのが難しい

抽出の自由度が高い分、味はバラつきがち。
あと、技術面だけでなくネルの状態によっても抽出結果が左右される。
特に使い始めは、オイルをあまり通さないためネルの良さが出にくい。
その点、常に同じ状態の道具を使うことができるペーパーは強い。

まとめ

ネルは確かにちょっとクセが強い。
でも、巷で言われているほどには大変な道具じゃない。
そんなにお金をかけずに初められるので、「やってみたいけど大変そうで…」という人は一度試してみると良いと思う。

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