Tair-3A 300mm F4.5

Tair-3A 300mm F4.5

フラミンゴ
フラミンゴ
開放で撮ったので、拡大するとはっきりとしたパープルフリンジが

あの「フォトスナイパー」の親戚  旧ソ連のオールド望遠レンズ

一部のキワモノ好きに有名な、Zenitの「フォトスナイパー」というカメラがある。
銃の形をした物騒な外見なカメラだが、肩で支えるためブレにくく使い勝手は悪くないらしい。

フォトスナイパーにはTair-3S(またはFS) というレンズが付いているが、
このTair-3A はそれの別バージョン。
300mm F4.5というスペックは同じだが、フォトスナイパー用のギミックが無く、
最短撮影距離が短い(フォトスナイパー用が3mに対し2.2m)。

Tair-3A
Tair-3A 300mm F4.5
1968年製
レンズのガラスに気泡が入っていて味のある外観
ビルトインフードが付いているが、短めなので長いのを別で付けたほうが良いかも
3群3枚と非常にシンプルなレンズ構成で、スッキリと抜けの良い写りが特徴。
トリプレットってロマンがあって大好き。

さすがに50年近くも前の古いレンズなので、
解像感やボケ等は現代のレンズと比べると特に優れているわけではないが、他にない独特の魅力がある。
開放だとけっこう色収差が出るが、絞れば割と大丈夫。

ただ、ロシア(旧ソ連)レンズらしく操作性はあまり良くない。

まず、スペックの割に重い。
さすがにサンニッパクラスと比べるとだいぶ軽いが、最近のサンヨンの2倍くらいの重さ。
気軽に持ち歩くようなものではない。

また、ヘリコイドの動作が重い個体が多いとのこと。
このレンズは箱入りのデッドストックだったのだが、
初めはヘリコイドが非常に重く、雑巾絞りくらい力を入れないと動かない状態。
一旦ヘリコイド部をバラし、古いグリスを落として新しいグリスを薄く塗って実用可能な状態にした。

あと、この時代のレンズにありがちなプリセット絞りは、
現代のものには無い操作性なので慣れるまで戸惑う。

シマウマ
シマウマ

ヤマアラシ
おねんねヤマアラシ
重く大げさな外観で操作性も良くないが、
そもそも半世紀も前に作られたレンズでここまで普通に写ること自体が凄いのでそのへんは仕方ない。
何より、古い3枚玉というロマン溢れるレンズ。動物や虫を撮るときは多少無理してでも持ち歩きたい。

0 件のコメント :

コメントを投稿