Staeble Tetragon 135mm F4.5

Staeble Tetragon 135mm F4.5

ウチワヤンマ
ひたすらローコントラスト

独特な写り  ドイツStaeble社の引き伸ばしレンズ

ドイツ製の珍しい引き伸ばしレンズを入手した。
Staeble Tetragon 135mm F4.5

Staebleって何?と思って調べたら、
Staeble社というミュンヘン近郊のレンズメーカーが作ったレンズらしい。

ググってもほとんど情報の出てこないレンズだけど、とりあえずそこそこ古そうな外観。
コーティングは薄い紫の単層。

Staeble Tetragon 135mm F4.5
鏡胴のゼブラ柄がいい感じ

通常、引き伸ばしレンズを写真撮影に使うと
癖のない精緻な写りになる場合が多いのだけど、
このレンズはそれとは全く性格の異なる描写。

写真撮影用でもない古いレンズをデジタルカメラにつけて撮影しているので
写りについてあーだこーだ言うのは筋違いではあるのだけど、それにしても癖の強い写り。
思うような写真が全く撮れない。

一番の特徴は、これでもかというほどローコントラストなこと。
撮影した写真のヒストグラムを見ると、左右の幅の狭さに驚く。
では、階調性が豊かというと決してそんなこともなく、
シャドウ、ハイライトの両方とも粘らずスッと落ちる&飛ぶ。
中間階調はいい感じだと思う。

小さなキノコ
桜の木に生えてたキノコ
コントラストが低いためイマイチすっきりしない写りだが、シャープネスはそれほど悪くない。
近距離で虫を写せば、産毛も複眼もきちんと写る。

ウチワヤンマ正面顔
ウチワヤンマ正面顔
そして、もう一つの特徴がボケ。
絞って使う場合は、なだらかに溶ける普通にきれいなボケだが、
開放で使うと何がなんだか物凄い滲みっぷり。
非常にローコントラストなのもあり、写真というより絵のような仕上がりに。

イチモンジセセリ
イチモンジセセリ
ピント面以外は完全に崩壊して何が何やら
決してよく写るレンズではないしとても使いづらいけど、
このレンズだからこそ撮れる写真があるはず、と思わせてくれるロマンのあるレンズ。

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