Tair-33 300mm F4.5 -- Kiev88マウントの望遠レンズ

Tair-33 300mm F4.5 -- Kiev88マウントの望遠レンズ

Tair-33 カルガモ
Kiev60,Kodak Ektar100

旧ソ連製中判カメラ用の望遠レンズ

Industarはテッサー、Jupiterはゾナー、Heliosはビオター、Mirはフレクトゴン…
というように、旧ソ連製のレンズはドイツ製のレンズを元ネタにしたものが多い。
しかし、このTairはソ連オリジナル設計の望遠レンズとのこと。

M42(とM39ゼニット)マウントのTair-3Aはとても良い写りの愛用レンズなので、
Kiev60でもTairを使いたい、ということで購入したのがこのTair-33。
66フォーマット対応版のTair。
焦点距離は300mmだが、フォーマットがデカいため
画角は35mm換算で160mm程度。
短めの望遠レンズとなる。

ウクライナの方が、「倉庫から未使用品が出てきた」ということで売りに出していたものを購入。
価格について問い合わせたところ、日本語で「ありがとう」というメールを頂いてしまったため
少し予算オーバーだったけど買ってしまった。
未使用というだけあり状態は非常によく、ヘリコイドの動きもスムーズ。

レンズのデータは以下の通り。

  ■マウント
      Kiev88マウント(ハッセルブラッド1000Fっぽいマウント)
  ■焦点距離・開放F値
      300mm F4.5

  ■絞り
     プリセット式絞り

  ■レンズ構成
      3群4枚

  ■最短撮影距離
     3m

  ■フィルタ径
      88mm

  ■重さ
     約1,880g

  ■分解能(Line/mm)
     25/18    センター/周辺
     (ん?ちょっと低すぎでない?)
   

いろいろとツッコミどころ満載なので、一つ一つ見ていく。

まずマウント。Kiev88マウントというマイナーなマウントなのでそのままではKiev60に付かない。
幸い、Kiev88レンズをKiev60マウントに装着するマウントアダプタが市販されているのでそれを使用。
なお、通常この変換を行うと自動絞りが正常に動作しないため手動絞りになってしまう。
でもTair-33はもともとプリセット絞りなので全く問題なし。

次にレンズ構成。
Tair-3Aは3群3枚なのに対し、Tair-33は3群4枚。
レンズ構成図を見たことないから詳細は不明。
     

続いてフィルタ径。
88mmという特異なサイズなので市販のフィルタやフードが装着できない。困った。
88mm→95mmのステップアップリングは売ってるのを見たことがあるが、
そもそも95mm径のフィルタやフードも貴重品。

そして、重さ。
単体でも重いけど、これを重いKiev60に付けるのだから、
それだけで4kg近くなってしまう。
このセット、手持ちではとても扱えないのでがっしりした三脚&雲台を使うことになる。
アクセサリ類含めると何だかんだで10kg近い重さに。
まあ、大判カメラ勢や天体ガチ勢に比べたらたぶん小型軽量の部類。

Tair-333セット
セットするとこんな感じ
とりあえず外に持ち出して試し撮りしてみた。
作例は以下。
カメラ、フィルムはは全てKiev60,Kodak Ektar100。

アジサイ

ハス

朝日と浴びるハス

カタログ上の分解能があまりにも低かったので不安しかなかったのだけど、
性能は問題無さそう。
すんなり溶けていく後ボケと立体感のある前ボケはかなり好み。

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