朝宮茶 実生在来種 曽和治彦作

朝宮茶 実生在来種 曽和治彦作

朝宮茶の実生在来

昔ながらの実生在来(みしょうざいらい)

現在栽培されている日本茶のほとんどは、「やぶきた」等の品種茶。
品種茶は挿し木で増やされるため、全ての木が同一のDNAを持っている。
優秀な個体のクローンだけで構成されているような状態なので、品質が安定し加工等もやりやすいそう。

それに対し、実生在来はその名の通り実(種)で繁殖したお茶。
当然個体ごとに異なるDNAを持っている。
悪い言い方をすれば「雑種」。

昔のお茶は実生在来だったのだけど、
現在では栽培されるお茶のほとんどが均質で収穫量の多い品種茶となり、
バラつきが多く収穫量の少ない在来種の生産はごくわずかになってしまったとのこと。

「現在ほとんど生産されていない古来のお茶」というロマン溢れる響きに惹かれて購入したのが、この朝宮茶 実生在来種。
曽和治彦さんという、農林大臣賞を受賞した方が栽培しているそう。
ちなみに、希少なお茶ではあるもののお値段はかなりお手頃だった。財布に優しい。

淹れてみると、水色(すいしょく)が薄い。
口に含むと、ほどよい苦味と爽やかな甘みを感じる。
天然のブレンド茶なせいか、味に深みがありワイルドな印象。
何か一つの特徴が強く出ているというわけではなく、いろいろな要素がバランスよく含まれているよう。
さつまいもの和菓子とか、素朴な感じのお茶請けと相性が良い。
あと、漬物もよく合う。甘味系の漬物、酸味系の漬物どちらもイケる。
抽出温度は、一般的な煎茶よりも高めのほうが美味しい気がする。

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