LPIC Level3 Exam 300 を取ってみた

LPIC Level3 Exam 300 を取ってみた

LPIC300

OpenLDAPとSamba特化の試験

せっかくなので次も受けてみよう、と思いLevel3も取ってみた。

ひとくちに LPIC Level3といっても、実は300、303、304の3種類がある。
で、3種類のうち1つに合格すると、Level3として認定される。

今回私が受けたのは、このうちの300試験。
300試験の内容は、LinuxとWindowsの混在した環境の構築に関する知識・技術。
具体的には、主にOpenLDAPとSambaに関する問題が出題される。
受けてないから詳しいことは知らないけど、303はセキュリティ系、304はクラウド系の内容だそうな。

300を選択した理由は、普段Active Directoryの管理とかやってるから。
ベースの部分の理解を深めたかった。
…あと、Ping-tが対応してるから。

使った教材とか

勉強のためにまず買ったのがこれ。


通称「あずき本」というやつ。
でもこのシリーズ、実際に使ったことがある人は分かると思うんだけど、
参考書としての出来はお世辞にも良いとはいえない。
確かに、試験に必要な情報はすべて乗っているんだけど…

分かりやすい参考書というのは、今やってることの全体像をまず理解させてから徐々に細かい内容に入っていく。
根っこと幹から入り、徐々に枝葉の説明に入るイメージ。

例えば、
  ・まず、どんなことを実現したいのか、という目的をはっきりさせる
  ・次に、それを実現するためには大まかにどのような方法をとるのか、という手段の大まかな部分を教える
  ・概要説明が終わったところで、その手段にはいくつ種類がありそれぞれどんなメリット/デメリットがあるのか、
    またどんな課題を解決するために変化していったのか、という個別の説明に入る
  ・最後に、各手段で使う設定ファイルにはどのような物があり、
    それはどんなセクションに分かれててどんなディレクティブがあるのか、という細かい部分を解説
といった具合。

でもこの本、枝葉の説明をひたすら並べるような構成になってるから非常に理解しにくい。
あと、後のほうで説明される専門用語が最初の方て使われてたりする。
全体像を整理した図とかもないので、自分で整理し直す作業が必須となる。
初学者がいきなりこれを読んでも、睡眠導入剤にしかならないと思う。

…とさんざん叩いてしまったが、この本には良い使い方がある。
それは後述する。

問題集として使用するのが、定番サイトのPing-t
問題も解説も充実していて使いやすい。
ただLevel2までと違い、Level3ではこのサイトの解説より深い部分を理解していないと答えられない問題も多かった。
頼りすぎるのは危険かも。

最後に、手元で環境を作っての実機検証。
面倒だけど、手を動かすと覚えるからなるべくやったほうがいい。

勉強方法

とりあえず「あずき本」を一通り読んでから他のことを始めようと思ったんだけど、
開くだけで睡魔に襲われるから方針変更。

とりあえず分からなくても良いからPing-tの問題を解き続け、解説を頭に入れていく。
あと、必要に応じ実機を触る。

で、だいたい試験範囲の概要を頭に入ったところであらためて「あずき本」に戻る。
すると不思議。あんなわけのわからなかった内容が結構頭に入ってくる。
Ping-tだけでは漏れてしまうような内容もあるので、補完として優秀。
このとき、全体の構成とかを図に整理していくと良い。

で、最後にPing-tの「コマ問」。
本試験より確実に難しいけど、できるかぎりやっておくと良い。

これでだいたい合格できるはず。
受験料が結構高額なので、準備はしっかりしたほうが良いと思う。

試験の感想とか

明らかにLevel2より試験範囲が狭いので、正直「Level2より簡単なんじゃ?」と思ってた。
でも、実際試験を受けてみると、ちょっと深い内容を聞いてくる問題が多いので全然そんなことはない。
Level2だと、試験範囲が広いかわりにPing-tの問題がそのまま出るパターンが多かったからね。

あと試験範囲の特性上、Linuxの試験でありながらシーラカンスのようなWindowsネットワークの知識が必須となる。
いわゆるNetBIOS系プロトコルってやつ。
それらの概要と、どうやってTCP/IPに乗っけてるのかとか
歴史的な経緯とかを頭に入れておくとスムーズに理解できると思う。

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