東京都内で野生化するワカケホンセイインコ

東京都内で野生化するワカケホンセイインコ

ワカケホンセイインコ

都内の公園でよく見かける緑色の外来種

東京都内には、たくさんの野生化したワカケホンセイインコが生息している。
知っている人にとっては常識だけど、知らない人も多いのではないだろうか。

大型の鳥のため目立つのだが、見かけても「メジロかな?」という感じで済ませてしまう方が多いよう。
まあ、まさかインコがその辺飛び回っているとは思わないよね。

見てみたいという方がいれば、探し方は簡単。
「ピョウピョウ」という、日本の野鳥っぽくない大きな鳴き声が聞こえたら、あたりを見回してみよう。
きっと緑色の大きな姿を発見できるはず。
公園で見かけることが多いが、ビル街の上空を飛んでいたり、その辺の街路樹や電線に止まっていたりと神出鬼没。
通年を通して見かける鳥だけど、葉が生い茂る季節は体色が保護色となりなかなか見つからない。
木々の葉が落ちている季節なら、わりと見つけやすいはず。

また、花の蜜が好物のようなので春は桜の木に集まってきたりする。
桜ワカケ
桜の木に止まるワカケホンセイインコ
あまり人を恐れず、体が大きく動きもゆっくりなので、
ちょっとした望遠レンズを持っていれば写真を撮ることもできるだろう。

ワカケホンセイインコって?

ワカケホンセイインコは、インドやスリランカに生息する鳥。
言葉をよく覚え動きも面白く丈夫で飼いやすいことから、ペットとしても人気が高い。

その丈夫さゆえに日本の気候にも適応することができ、
逃げ出した(or放鳥した)個体が野生化してしまった模様。
なお、野生化したのは最近の出来事ではなく、1960年代ごろには野生化個体が確認できていたとのこと。
表題に「東京都内で」と書いたが、野生化している場所は東京だけではなく、
関東を中心に広い地域に生息しているよう。

在来種との営巣場所の競合、農作物の食害、病気の媒介といった害が発生する可能性があるようだが、
今のところそれほど大きな被害が発生していないせいか、あまり話題にもならず駆除等もされていない。

水生生物だけでない外来種

外来種というと、ブラックバスやブルーギル、ミシシッピアカミミガメ、アメリカザリガニ
といった水生生物ばかりが注目されがち。
昨今の「かいぼり」ブームもあり、それらについて知らない人は少ないだろう。

外来種問題について難しいことをあれこれ論じるつもりはないのだけど、
都市部の空を飛び回る緑色の彼らの存在については、もっと知られても良いはず
(野生化したペット由来の鳥類は他にもいるけど、ワカケホンセイインコがが一番見つけやすいと思う)。

ワカケくん


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